「The Right Stuff」Vol.21 今回はマーヴィン・ゲイ
2019年4月2日に生誕80年となるマーヴィン・ゲイは、45歳のバースデーを迎える前日、1984年4月1日に44歳で急逝。
1961年にデビューした彼の1965年から1977年までの代表曲からピックアップ。
M1 Ain’t That Peculiar
M2 It Takes Two with Kim Weston
M3 Ain’t No Mountain High Enough with Tammi Terrell
M4 Your Precious Love with Tammi Terrell
M5 I Heard It Through The Grapevine 悲しいうわさ
M6 That’s the Way Love Is 恋とはこんなもの
M7 What’s Going On 愛のゆくえ
M8 Mercy Mercy Me (The Ecology)
M9 Inner City Blues (Make Me Wanna Holler)
M10 Trouble Man
M11 Let’s Get It On
M12 Distant Lover 遠い恋人
M13 I Want You
M14 Got To Give It Up 黒い夜
今後の放送予定
3.29(金) 23:00~
3.30(土) 23:00~
3.31(日) 23:00~
4.1 (月) 23:00~
4.2 (火) 23:00~
4.3 (水) 23:00~
4.4 (木) 23:00~
4.5 (金) 8:00~
4.6 (土) 13:00~
4.7 (日) 21:00~
4.8 (月) 8:00~
4.9 (火) 13:00~
4.10(水) 21:00~
4.12(金) 13:00~
4.13(土) 21:00~
4.15(月) 13:00~
4.16(火) 21:00~
4.18(木) 8:00~
4.19(金) 21:00~
4.21(日) 8:00~
4.22(月) 21:00~
4.24(水) 8:00~
4.25(木) 13:00~
4.27(土) 8:00~
4.28(日) 13:00~
4.30(火) 8:00~
1960年代のヒット・ファクトリー、モータウンのシステムの中では、そこそこのヒットありながらも大ヒットには恵まれなかったマーヴィン・ゲイは、女性シンガーとのデュエットというスタイルに活路を見出す。
メリー・ウェルズ、キム・ウェストン、タミ・テレル、ダイアナ・ロス、4人とデュエット・アルバムを発表している。この中から音源のあったキム・ウェストンとメリー・ウェルズとのデュエット・ヒットを選曲。
サイケデリック・ソウルな時期を経て、アーティストのクリエイティヴィティを発揮してニュー・ソウル・ムーヴメントを牽引する存在となる1970年代。マーヴィン・ゲイらしさにあふれたこの時期のヒットをメインに、1977年、最後の全米ナンバー1ヒットとなったディスコ・ナンバー「黒い夜」をラストにもってきた。
1982年のエポック・メイキングな作品「セクシャル・ヒーリング」も選びたかったが、音源が無く断念した。
マーヴィン・ゲイの代表曲であるM7「愛のゆくえ」はシングル・ヴァージョンを選んだ。このシングルは、曲の終盤フェイド・アウトして終わるかと思ったころに再び音が大きくなって改めて曲がフェイド・アウトしている。なぜ、こんなギミックを入れる必要があったのだろうか?
なお、M12「遠い恋人」はライヴ・ヴァージョンがヒットしたが、今回はスタジオ・テイク。
ラストのM14「黒い夜」は、2013年にロビン・シックがメガ・ヒットさせた「ブラード・ライン」の元ネタとして知られているが、10分以上ある長尺のアルバム・ヴァージョンを時間が許すまでオンエアした。
前回、vol.20で特集した佐野元春は、「ダウンタウン・ボーイ」のシングルで
♪マーヴィン・ゲイの悲しげなソウルにリズムあわせていけば♪ と歌っていた。
(ブルース・スプリングスティーン「涙のサンダー・ロード」の歌詞のフレーズ
♪ Roy Orbison singing for the Lonely ♪ に対する佐野元春らしいリプライ)
マーヴィン・ゲイへのリスペクト、カヴァー、オマージュなどはとめどもなくあるが、少し紹介しておくと…
スウェーデンのファンク系のバンド、NEWTONE が1997年に発表した
「Wish I Sang Like Marvin Gaye」
マーヴィン・ゲイの生誕60年を記念したトリビュート・アルバム「Marvin is 60」(1999年) では小沢健二が参加していた。
最近だと、前述のロビン・シックに加えて、日本でも人気の高いチャーリー・プース。彼のファースト・ヒットは、まんまずばり「マーヴィン・ゲイ」メーガン・トレイナーが参加していた。
なんというか、マーヴィン・ゲイが嫌い!と公言するミュージシャンを私は知らない。
Grapevine は、M5「悲しいうわさ」C.C.R.ヴァージョンが好きでこのバンド名にした。
そうそう、田島貴男在籍時のピチカートVのアルバム「ベリッシマ!」は、ソフィスティケートされたマーヴィン・ゲイ感満載のサウンドで名盤です。
5/8には「ホワッツ・ゴーイング・オン」に続く予定ながらお蔵入りした1972年のアルバム「ユーアー・ザ・マン」が、モータウン創立60周年を迎えた今年初めてCD化されます。
Text by “The Right Stuff” 選曲&制作担当 Steve